中小企業診断士 お勧めビジネス書紹介

ブログを立ち上げ11年目になりました。 広島在住の中小企業診断士6人がビジネス書を活用した経営診断やアドバイス能力向上の研究を行っています。 メンバーお勧めのビジネス書を紹介していきます。

2014年08月

こんにちは、モリカです。

8月23日(土)に定例会がありましたので、さっそく報告します。


朝10時、メンバー4人が広島市青少年センターに集まりました。

ちなみに青少年センターは旧市民球場の隣にあるのですが、とってもリーズナブルに会議室が借りれて、 われわれ企業内診断士(独立せず、企業に勤めている中小企業診断士のことです)はよく利用させてもらっています。

さてまずは、各自の本の紹介から。はじめは岩ちゃんです。


 

岩ちゃんは、お勤めの情報通信会社では経営企画の部署にいらっしゃることもあり、最近は経営企画っぽい本を多く読まれている印象です。

今日もしっかりレジュメを作成されてのプレゼンです。(これが僕にはできない!岩ちゃん、すごいです!)


大まかな内容としては、

・なぜ新規事業がうまくいかないのか。それは目的・要件がしっかりしていないから。

・しくみづくりが大事! しくみをつくる人と、実際に新規事業を推進をする人は分けるべき。

・成功確率は5%。継続して複数立ち上げる必要あり!(ある意味数うちゃ当たるの考えも必要)

・本体事業とは分けて資金を管理。継続的な新規事業育成の体制が必要。


新規事業、、、モリカも会社で挑戦したことがありますが、思い付きアイディアレベルからなかなか脱却できず、立ち消えになっちゃうような経験をしており、その難しさは身に染みてわかっております。

大変興味深い内容です。ぜひ読んでみたい!


さて次はMASAです。



U理論とはMIT(マサチュセツ工科大学)のオットー・シャーマー氏によって2007年から提唱されている理論で、

「集団や組織が新たな未来を創造するためのリーダーシップ能力をどのように開発できるか、その能力を元にどんなプロセスで新たな現実を生み出すことができるのか」

を説いている理論だそうです。うーん、これだけだとイメージ湧きませんね。

MASAの言葉を通してモリカが理解したのは、U理論とは

「既存の固定概念、見方を打ち崩して、どのように新しい視点の考え方・概念を生み出すか。そしてそれをどのように周りと共有して実践していくか」のアプローチ・プロセス

ということです。とくに現在のような変動が大きく不確実性が高い環境の場合、過去の経験に基づいたPDCAを回していてもうまくいかず、常に既存の固定概念を超えたあたらしい視点を持つことが必要になるのでしょうね。

これもぜひ読んでみたい本です。


さて次にモリカの番です。

選択の科学
シーナ・アイエンガー
文藝春秋
2010-11-12


コロンビア大学白熱教室でも放送されていましたので、ご存知の方もいらっしゃると思います。

「選択」がどのように動物や人間に影響を与えるかが本書のテーマです。

・動物園の動物が野生の動物より寿命が短いのはなぜ?

・たくさんの種類があったほうが、ジャムはたくさん売れるのか?

のような興味深い話題がたくさんあります。

大切なのは実際に状況を選択(コントロール)できるかどうかではなく、その人が選択できると思うかどうかだそうです。

つまり制約があるかどうかと、選択できると前向きにとらえるかどうかは別のことなのです。

選択という、とてもユニークな切り口で新しい発見をもたらしてくれる良書だと思います。


さいごはクラです。



小売りの中でも独特の存在感で持続的な成長を実現している無印良品ですが、人の育成に関しては独自の哲学を持っているようです。

・アルバイトの人気ランキングで2位

・離職率5%

・人材・社員は資源ではなく資本

・成果主義は日本になじまない。終身雇用と日本にあった人事評価を実施。

・正社員の登用はほとんどがアルバイトから。(無印生まれ、無印育ち)


無印良品の強さの秘密が伝わってくるような内容です。

ぜひ読んでみたいです!

 

 今年度第2回目の定例会を7月19日(土)に行いましたので、その内容を報告します。

 まず、モリカから、「スノーピーク「好きなことだけ!」を仕事にする経営」(山井太著)の紹介がありました。
スノーピーク「好きなことだけ! 」を仕事にする経営
(紹介概要)
 スノーピークはアウトドア用品の製造販売会社で、山好きがこだわって作っている。高い価格で売っており、テントだと10万円くらいする。企業規模は大きくなく、中小企業に近い。
 マーケティングはやらないということであるが、キャンプ用品に20~30万円使うスノーピークファンがいる。100万円以上使った人にはランクアップするカードを発行しており、特典が受けられるようになる。
 ものづくりへのこだわりがある。新潟県の燕三条で技術が発達したが、生産者の単価が低いことに対し、もっと付加価値を高めて、単価を上げたいと考えている。
 普通、お客さまのニーズに合うものを作るという発想になりそうであるが、「好きなことだけ!」をやっている。値下げや安売りはせず、利益にこだわっている。
 社員はアウトドア好きしか採用していない。社員には日報を書かせており、社長が全て読んでいる。社員の成長や、現場で起きていることをリアルタイムで知ることができる。
 好きなことをやって、きちんと経営になっていると感じた。

 次に、クラからは、「逆境経営」(桜井博志著)の紹介がありました。
逆境経営―――山奥の地酒「獺祭」を世界に届ける逆転発想法
(紹介概要)
 30年前にお父さんが亡くなり、旭酒造の経営立て直しを始めた。杜氏さんは辞められ、製造部門を作り、おいしいお酒を追求した。
 いろいろな失敗から、価格に見合った満足がないとおいしいと感じてもらえないことが分かった。
 「獺祭」(だっさい)は、山口では売れないため、東京へ進出し、売れるようになった。テレビ番組の「ほこ×たて」に「どんな水でも絶対に見極める酒職人」として出演し、勝ったことも売れるきっかけになった。海外進出も図っている。
 「獺祭」は山田錦というお米にこだわっており、生産量に限りがある。

 次に、私(岩ちゃん)から、「シンプルな戦略」(山梨広一著)の紹介を行いました。
シンプルな戦略: 戦い方のレベルを上げる実践アプローチ
(紹介概要)
 シンプルな戦略は、フォーカスがはっきりしているから、そこに経営資源を重点的に投入できる、また、大勢の社員のベクトルを一つの方向にまとめ上げる力を持つ。
 このシンプルな戦略の構築方法として、6つのステップがある。
①戦略目的の設定
②境界条件の再定義
③環境分析と洞察
④課題の抽出
⑤戦略的方向性の創出
⑥まとめ上げ
 具体的な内容は資料で説明した。

 最後に、MASAから、「史上最大の決断」(野中郁次郎/荻野進介著)の紹介がありました。
史上最大の決断---「ノルマンディー上陸作戦」を成功に導いた賢慮のリーダーシップ
(紹介概要)
 まだ読んでいる途中である。ノルマンディー上陸作戦では、国ごとの思惑がバラバラであったが、イギリスのチャーチルのリーダーシップなどにより成功した。
 組織論・リーダーシップ論として学ぶべきことが多いと感じている。

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