こんにちは、《 ささどん 》です。

久々の更新になります。
 

11月分の「紹介する本」は以下の通りです。 

○岩ちゃん 図解 マンダラ チャート

○MASA MAKERS〔メイカーズ〕21世紀の産業革命が始まる

まっさん      軍国日本と『孫子』     

○ささどん 決定版 インダストリー 4.0 第4次産業革命の全貌

 

それでは、メンバー各人が「紹介する本」をご覧ください。 


○岩ちゃん 図解 マンダラ チャート


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 10月に「マンダラチャート」について知りたいと考え、「しつもん仕事術」(松田充弘氏著)の本を読んだが、「マンダラチャート」の原本を知りたく、開発者である松村寧雄氏が書かれた本書を読んだ。
 「マンダラチャート」は、「仏教」の教えが活かされていること、「全体と部分」の両方が見られること、「日常生活」、「ビジネス」、「人生」のいろいろなことに活用できることが理解できた。今回は、「ビジネス」への活用を考えていたため、本書で紹介されていた「商品開発」の事例が参考になった。


○MASA MAKERS〔メイカーズ〕21世紀の産業革命が始まる 

MAKERS―21世紀の産業革命が始まる
クリス・アンダーソン
NHK出版
2012-10-23

コメント

 本書は、製造業における環境変化を主題としています。著者、クリス・アンダーソン氏は、世界的ベストセラー『ロングテール』、『フリー』の著者でもあり、情報技術がもたらす環境変化は、氏の一貫した研究テーマであると言えるでしょう。
 本書では、「モノ作り」の世界における変化を産業革命に例えています。とても興味深く読むことが出来ました。一昔前まで産業機械であったコンピュータやプリンタを個人が所有するようになり、人々の生活が大きく変化したように、個人が大企業と同じ製造手段を手に入れることが出来る世界においては、生産の為に大規模な工場に投資する必要性や大量の労働力を集める必要がなくなるからです。
 著者の言葉によれば、「これまで大量生産されてきた商品に代わり、より多くのものが必要に応じて作られるようになる」、「大ヒット作による独占が終わる時代なのだ」とあります。小さな企業に開かれる多くの可能性が繰り返し強調されています。
 本書の後半においては、新しいモノ作りの世界における「商品開発・顧客開拓の方法」、「組織とネットワーク作り」、「資金調達方法」が紹介されています。「情報技術の高度化」、「ニーズの多様化」、「コモディティ化」といった企業を取り巻く環境変化について、改めて考えさせられました。


○まっさん 軍国日本と『孫子』


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 明治以降、日本の軍国化が進展していく中で、『孫子』は軍の作戦や用兵の精神的・実践的支柱になったとされている。
 しかし、実際は1931年の満州事変を機に『孫子』が最も下策とする長期消耗戦に突入し、敗戦を迎えることになる。
 筆者はその要因として、以下の点を鋭く指摘する。
  ①日清・日露戦勝による日本古来の兵法の過信
  ②「目算」を軽視した軍組織あって国家なしの開戦決定
  ③「兵は詭道なり」を無視した硬直的な戦術
  ④軍部による情報操作
  ⑤物的基盤の軽視と精神主義の重視


○ささどん 決定版 インダストリー 4.0 第4次産業革命の全貌


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 本書によれば、「インダストリー4.0」とは第4の産業革命を意味し、インターネット等のネットワークで情報をつなげ、人工知能を活用して生産や流通などの自動化レベルを引き上げる試みとのこと。イメージとしては従来のハード中心のものづくりをソフトの力で向上させる取り組みといったところか。
 2013年4月、ドイツが政府、企業、大学などによる一大プロジェクトチームを組成し、2014年3月、アメリカでGE、IBM、インテルを中心にインダストリアル・インターネット・コンソーシアムが設立されるなど各国が動き始めたばかりであり、とらえにくい概念であるが、本書では身近な例を用いてわかりやすく説明している。
 グローバルプラットフォームを巡り各国が戦略的に動いていく中、ハードで解決する考え方からソフトで解決する考え方への転換が必要であるが、日本はこれまでの成功体験によりその転換は難しいと指摘する米倉誠一郎氏のインタビューが参考となった。