こんにちは、《 もっちゃん 》です。今年度からメンバーに加えてもらった新人です。

〇もっちゃん


\新版/ 安売りするな! 「価値」を売れ!




藤村 正宏
日本経済新聞出版社
2017-07-13


 
 ある日、本屋に立ち寄ると、”安売りするな「価値」を売れ”の新版が出ていました。旧版を読んでいた私は迷わずその場で新版を購入しました。旧版で商品やサービスの価値をいかにお客さに伝えるかを学びました。新版では、SNSの時代に合った価値の伝え方を説いています。

 本書によると、今、日本で売っている商品やサービスは、みんな質の高いものばかりなので、極論すれば、どれを買っても同じもので、差がなくなっているということです。そのため、商品やサービスには価値はないと思った方がいいのです。「売れる商品」はない。「売れる売り方」があるだけです。そのため、SNS時代の価値を筆者は、次の5つのキーワードで考えています。
 ①関係性、②個、③好き、④編集、⑤逸脱。

 「ゆるやかな関係性」という価値。関係性を築きたいために、一度購入するとDMやメルマガが洪水のようにやってくることがあります。これにはうんざりしますよね。関係性を築くのには逆効果ですよね。筆者も、徐々に共感や信頼をしてもらって、関係性をつくり出す時代だと強調しています。「関係性を築くために大切にしなければいけない5つの視点」を唱えています。忘れられないようにいつもコンタクトする、いいお客様を選ぶ、売り込みではなく「情報」を発信する、「個」を出す、お客様を巻き込んで楽しむ、ということです。
 「個を出す」という価値。今は同じような商品やサービスが溢れていてどれも高品質です。選ばれることがすごく大変な時代になっています。前の項でも紹介しましたが、関係性を作るためにも個(個人)を出した方がいいのです。会社やお店とは関係性はつくれない、関係性は個人としかつくれない、と筆者は強調しています。私もおっしゃる通りだと痛感しています。個人を出すことで、お客様との関係性がすごく深くなっていきます。個人のブランド力を高めることで、個性的になり、選んでもらえるようになります。具体的な個性の高め方は本書に分かり易く示されています。ご一読ください。
 「好き・楽しい」という価値。筆者はこう述べています。自分が好きなことをビジネスに取り入れることができないか。それがこれからの時代、成功の要因になっていきます。好きなことや趣味を仕事に取り入れると、発信が個性的になり、他とは違う「価値」になるからです、と。この中で、行政書士さんの話しが出てきます。そこで、「士業は自分自身が商品」と強調されました。私にとっては痛い言葉です。私も士業でありながら、自分自身の商品価値を全くうまく伝えていないな、と。
 「編集」という価値。「編集」というのは、様々な情報を組み合わせて発信することです。「売れる商品」を期待しているより、今扱っている商品を、売れる売り方で売る方が簡単ということです。そんなことできるのかなと思いながら読み進んでいると、なるほどと思うことがいっぱいありました。目から鱗が落ちた心境でした。この項も是非何回も読み直してみて下さい。
 「逸脱する」という価値。ビジネスの常識や、業界の常識の中だけの、中心文化だけで考えると、視野が狭くなります。中心文化の中で考えていると、安心だし安全かもしれない。でもそこから出てくるアイデアは、他の会社も考えるようなもの。筆者のこの考え方にすごく共感しました。また反省もしました。自分自身がいかに逸脱していないかを。この章のまとめに次のことが記されていました。一見無駄なことが価値になる時代、逸脱は新たな価値を生むエネルギーになる、過去の延長線上では考えない、業界の常識にとらわれない、自動思考はやめる、と。私も筆者に少しでも近づけるように思考を柔軟にしていこうと考えている最中です。
 最後に、この本の筆者の藤村さんのセミナーに参加してみたいと思いました。この本を読ませていただいて感謝しています。