こんにちは。もっちゃんです。


今回紹介するのは、


Death by amazon デス・バイ・アマゾン――テクノロジーが変える流通の未来  です。



デス・バイ・アマゾン テクノロジーが変える流通の未来

城田 真琴著
日本経済新聞出版社
2018-08-23
1,600円(税抜)





わずか20年で世界最大のECサイトを築いた稀代の経営者、ジェフ・ベゾス率いるアマゾンの台頭によって、多数の企業が存続の危機に直面しているのは紛れもない事実である。
 座して死を待つかアマゾン・サバイバーとして生き残り勝ち抜いていくのか。本書では、主に流通・小売り分野を軸にアマゾンの戦略と競合の取り組みについて解説している。
 「デス・バイ・アマゾン」とは、アマゾンの台頭によって窮地に陥るであろう上場企業銘柄の株価を指数化したものである。日本では、「アマゾン恐怖銘柄指数」と呼ばれている。
 
・消える店舗、消える店員
 アメリカや日本でも百貨店、アパレルを中心とした小売店の閉店が相次いでいる。しかし、これはアメリカや日本の国民が買物をしなくなったわけではない。e-コマースとの競合では、大規模な店舗を構え、品揃えが充実しているだけでは、生き残ることができなくなっているからである。
 逆にアマゾンがリアル店舗に進出している。その狙いは、「アマゾン・プライム」の会員をさらに増やすことにある。アマゾンのリアル店舗である「アマゾン・ゴー」の目的は、顧客の行動データの補足であると推定される。リアル店舗では商品の実際の質感などを確認するだけで、その場では購入せず、ネットで店舗より安い価格で購入する。ショールームに徹するということである。

・ショッピング・エクスペリエンス
 店舗でしか経験できない、つまり「ショッピング・エクスペリエンス(購買体験)」が、EC事業者との差別化、さらにはオンライン/オフラインを問わずに競合他社との差別化につながるという。
 そこで、顧客が進んでリアル店舗に足を運ぶ動機を作り出さなければならない。「スターバックスはコーヒーを売っているのではない。体験を売っているのだ。」元会長ハワード・シュルツの言葉である。顧客にとって、スターバックスを第三の場所(サードプレイス)にしてもらうために、店舗のデザインやBGM、接客などに徹底的にこだわり抜いてきた。顧客にとってリラックスして自分らしさを取り戻せる第三の場所として。

・物を売らないサブスクリプションレンタル
 アマゾンに「殺されない」ためには、アマゾンと同じ土俵に乗らないことが、一番の近道である。例えば、商品を売らないレンタルサービスであれば、アマゾンが直接の競合相手ではなくなる。最近では若年層を中心に、モノを「所有」することに抵抗を覚える人が増えており、シェアリングサービスやレンタルサービスなど「利用」するサービスに注目が集まっている。特に今後有望と思われるのは、サブスクリプション型のレンタルサービスである。「サブスクリプション」とは、継続課金型のビジネスモデルを意味し、毎月決まった金額を支払うことによって、その対価として何かしらの商品を受け取ったり、サービスを利用したりできることである。最近では、日常的に使う洋服やバッグ、時計、ワイシャツなどを対象として、サブスクリプションモデルを適用した点に新規性がある。サブスクリプションサービスを提供する企業には、顧客の信頼を得て、長期的な関係を維持する努力が求められるようになる。そのため、各社はサービスの提供を通じて得られる膨大なデータを熱心に分析している。

・アマゾン・サバイバーの戦略

 アマゾンの影響を受けづらい企業で構成する「アマゾン・サバイバー」。アマゾンと真正面から戦わずに、少しでも何かをずらし、アマゾンの持つ強みを発揮させないようにするにはどうしたらいいのか。例えば、消費者を惹きつける圧倒的な商品力で差をつける、顧客一人ひとりの好みに合わせて製品をカスタマイズする、商品自体で差別化できない場合サービスに付加価値をつける、などである。ポイントは、「圧倒的な商品力」、「カスタマイズ&パーソナライズ」、「サービスの充実」といった点である。

以上